セキセイインコは手間がかからず育てられるうえ、とても人に懐きやすい性格をしているため、ペットとして不動の人気を誇っています。
ですが、いざ飼うとなると「どういう餌を与えてあげれば良いのかわからない」という人や、「セキセイインコってどういうものを好んで食べるのか知らない」という人も多いのではないでしょうか?
そんな疑問を解決するため、セキセイインコの餌についてまとめてみました。
セキセイインコについて
セキセイインコとは、オウム目インコ科セキセイインコ属に分類される鳥で、オーストラリア原産の小型のインコです。色鮮やかな見た目が特徴的で、グリーン、イエロー、ブルーの3色の羽色をしていることが多いですが、中にはグレーやバイオレットの色を持つ個体もいて、色の組み合わせは5,000種類以上存在します。
セキセイインコがペットとして特に好まれる理由は好奇心の強さにあります。人間にも懐きやすい性格ですが、犬猫などの他のペットとも仲良くできるのが大きな特徴です。小型インコの中では最もしゃべるのを得意とする鳥で挨拶や人の名前程度であれば、簡易的に覚えさせることが可能です。
セキセイインコの餌について
実際にセキセイインコが餌として食べるものにはどんな物があるのかを見ていきましょう。それぞれ重要な役割があるので、役割や成分についても一緒にまとめてみました。
シード
シードとは植物の種子のことを指し、セキセイインコの主食です。野生のインコは20種類以上の種子を食べているのに対し、飼われているインコは、ヒエ、アワ、キビなどせいぜい5種類程度です。
これらの種子はそれぞれ違った味をしていて、インコたちは味の違いや食感の違いも味わっているものと考えられています。
シードはセキセイインコを飼育するうえで欠かせない食品となりますが、シードだけでは必要な栄養をすべて摂ることは出来ませんので注意しましょう。また、低たんぱく高脂肪の種子もあるためペレットなどの他の餌を与えつつ、シードも与えるようにしましょう。
ペレット
ペレットは、セキセイインコに必要な栄養素が全て配合されている総合栄養食です。犬でいうドッグフードの様なものと考えてください。シードのみで育てた場合よりペレットとシードを両方与えてあげた方が、病気のリスクも減り、健康体でいられることが多くなります。
ただし、日本ではセキセイインコの食事はシードが主流になっており、ペレットの流通量は多くないのも事実です。日本ではペレットが普及してないのが故に、商品は外国産が圧倒的に普及しており、材料や配合比率がよく分からない製品もあるので注意が必要です。
また、ペレットはシードに比べて味が単調で、慣れていないインコはなかなか口にしてくれないということもあります。飼っているセキセイインコの好みのペレットを探してあげるようにしましょう。大粒、中粒、粉末のものがあるため、それぞれの特徴も把握しておくことが大事です。
大粒
餌を細かく砕いて食べることが好きなセキセイインコに向いています。インコの中にはかじることが大好きなインコや、食べ応えがない餌を食べないインコがいるため、小粒のペレットは食べないのに大粒にしたら食べてくれるということもあります。まずは、やや大粒な商品で試してみましょう。
中粒
ペレットを食べてくれないインコにはシードと混ぜて与えてみましょう。食べやすいサイズになっているので、大粒を食べてくれない場合はこちらにしてみてください。
粉末
体調が悪く食欲が落ちてしまったセキセイインコにお湯やぬるま湯で溶いて食べさせることもできますので、療養食として購入しておいても良いです。大粒のもの、中粒のものを食べないインコが食べてくれることがあります。
野菜
冷蔵庫で冷やした野菜をあげてしまうと、セキセイインコがお腹を壊してしまうことがあるので、常温に戻してから与えるようにしましょう。ビタミンAや鉄分が豊富な小松菜をはじめ、簡易的に栽培できる豆苗が人気です。
与えても良い野菜の例
- 小松菜
- 豆苗
- 水菜
- チンゲン菜
- サラダ菜
- ニンジン
野菜は栄養価も高いため、積極的に与えるようにしましょう。
ボレー粉
ボレー粉とは牡蠣の殻を砕いて餌状にしたものです。ボレー粉の成分である牡蠣の殻にはミネラルやヨウ素、カルシウムなど豊富に含まれており、セキセイインコにとって必要な栄養分を補給する事に役立ちます。
ボレー粉を購入する際は、洗浄済みのものか確かめてください。「手洗い」などの表記がない場合は、汚れているので洗ってからインコに与えます。
洗い方は、ザルやボウルにボレー粉を入れ、お米を研ぐような感じで、水が透明になるまで数回洗います。その後、消毒のため煮沸します。煮沸後は、キッチンペーパーの上に敷き、天日干しをし、乾燥が終わったら、餌として与えることが出来ます。
なお、与える量はシードの5分の1程度です。
セキセイインコに与えてはいけないもの
セキセイインコには与えていけない餌もあります。臓器の障害や中毒症状を引き起こすものもありますので、しっかり覚えておきましょう。
与えてはいけない食材の例
- アボカド
- 玉ネギ
- 長ネギ
- ニラ
- ニンニク
- モロヘイヤ
- チョコレート
- アルコール
- コーヒー
上記は一例であり、他にも与えていけない食材がたくさんあるので、普段与えていないものを与える際は事前に調べるようにしてください。
1日の餌の量
セキセイインコは軽快に飛べるようにするため、餌から得たエネルギーを脂肪として体内に蓄える習性がありません。そのため、1日でも絶食させると死んでしまう危険がありますので覚えておきましょう。
1日の餌の目安はインコの体重の10%程です。
雛には挿し餌を
セキセイインコの雛は一人で餌を食べることが出来ません。本来は親鳥から口移しで餌をもらうためです。小さい雛に親鳥の代わりに人間が与える餌を挿し餌と呼びます。
生後1ヶ月を過ぎたあたりから、少しずつひとりで餌が食べられるようになりますが、それまでは毎日数時間おきに、雛用の餌を作って与えなくてはいけませんので注意してください。
また雛から挿し餌をしてあげることにより、セキセイインコが人間の手を怖がらなくなり、手乗りが出来るインコに育てることも可能です。
まとめ
セキセイインコを飼う際は、与える餌の配分に気を使い、栄養バランスを保つことがとても大切です。
人間や他のペットによく懐く、可愛らしいインコを長生きさせてあげるために、今まで以上にセキセイインコのことを考えてあげるようにしましょう。